動的平衡
先週触れた、動的平衡(=dynamic equilibrium)について、追加です。
生命とは何か?を分かり易く解説した著作の多い福岡伸一教授が
2009年に出した本のタイトルです。
皆さんご存知の通り、私達を作っている細胞は、常に新陳代謝を
続けています。
=本よりの抜粋=
生体を構成している分子は、すべて高速で分解され、食物として摂取した
分子と置き換えられている。身体のあらゆる組織や細胞の中身は
こうして常に作り変えられ、更新され続けている。
だから、私達の体は、分子的な実態としては、数ヶ月前の自分とは、
全く別物になっている。
「Sustainable(=持続可能)」なものは、一見、不変のように見えて、
実は常に動きながら平衡を保ち、変化し続けいている。
その軌跡と運動のあり方をずっと後になって「進化」と呼べる事に気づく。
生命とは、「動的平衡」のシステムである。
Sustainable(=持続可能)とは、常に動的な状態(変化し続けいてる状態)の事。
変化をしないと生命・組織は死んでしまいます。生きつづける為には、変化が不可欠。
会社の組織も同じです。
しかし、会社の中には、変化を嫌う、又は、抵抗する人(意識的に or 無意識に)が
少なからずいます。会社全体として、変化を否定する暗黙の雰囲気もあり。
言葉では、変化が必要と言いながら、仕組みを変えようとすると、意味がないとか、
目的がよく分からないとか、今のままで何がダメなのかとか、最悪のケースは、
変化の途中で、上手く行かない理由を色々挙げて、逆行するケースも。
メタルワンにも残念ながら、あちこちで見られる現象です。
オバマが「Change」と言って大統領になれたのも、如何にChangeが難しいかを物語っています。
Changeが当たり前であれば、Key wordになりません。
私達自身の体が、無意識のうちに、変化をし続けているのに、会社や社会の事になると
変化を嫌うというのは、非常に面白いパラドックスです。
ユニクロの柳井社長は言っています。 "Change or Die !!"