TGIM blog

Thank God, It's Monday ! 今週も仕事に取り組めることを感謝し(誰に?からは皆さん次第) そして、週スタートの節目を感じる為に、 週の初め月曜日に皆さんにメッセージを送る事とします。 (出張及びネタ切れでスキップあり)

中進国の罠

日経新聞の経済教室に「アジアと中進国の罠」という面白い特集がありました。

827日付け)

 

絆は必ずしも経済発展に結びつくわけではない。

欧州では、家族や友人との絆を重視する地域ほど経済成長率が低い。

スペインの企業はサプライヤー(部品供給業者)との信頼関係が

強すぎるとむしろ業績が悪化する。

戦前のドイツでは、コミュニティー組織が強い地域ほどナチズムが浸透した。

 

地域・組織内の強すぎる絆が対外的な排他性を高めることで、

外からの新しい知識や刺激が流入するのを妨げ、

むしろ地域の発展を阻害することがありうる。

従い、経済や社会の発展に重要なのは、地域、組織内での絆を深めながらも

排他的にならずに「よそ者」ともつながる事だ。

それにより、多様な繋がりを構築し、よそ者から取り入れた新しい知識を

地域・組織で咀嚼してイノベーションを起こさせる。

ドイツの研究者を対象にした研究によると、いつも同じメンバーと研究しながらも、

ときには違う組織・分野の人と研究するような人が最も優れた業績を残している。

 

AKB48は、名古屋のSKE48、上海のSNH48など5つの姉妹グループとの間で

地域や国境を越えたメンバーの移籍を実施することで、新展開を生み出して

人気を継続させている。

 

中進国の罠は、多様なつながりによって成長してきた途上国が、

国内の絆が強くなりすぎるゆえに排他的になり、先進国からの

技術や知識の流入が阻害されてしまうことでも起こりうる。

その結果、経済が停滞するがゆえに、ますます排他的になって

既得権益を守ろうとする悪循環に陥る。

 

わが社も中進国と捉えると当てはまる部分があります。

中進国の罠に陥らないよう、好奇心を持って、社内外での交換を

通じ、変化を続けましょう。