読書の秋 & 世界の果ての通学路
9月23日 秋分の日。読書の秋が始まりました。
週末、なにか本を読みましたか?
私は、ダンカン・ワッツの「偶然の科学」を読みました。
以前、ビジネス書に紹介されていた本です。
こういうのを「縁読」(=紹介された本は縁だと思って読む)といいます。
他にも、「即読」=人に勧められたら即読む。
「追読」=作家が気に入ったら、しばらく追いかける、などなど。
別の切り口では、「速読」、「多読」、「省読」、というのも。
もう一つ別の切り口で、「知的消費リーディング」と「知的生産リーディング」。
知的消費リーディングとは、流行小説などを読み、感動したり、楽しんだりするもの。
ハリウッド映画を見て楽しむのと同じような感覚。
知的生産リーディングとは、本に書かれた事を自分のものにしていく読み方。
消費してなくなるのでなく、自分の脳や体に残るような読書力。
「買わない本は読まない」
本も大人買いをして、教養、素養も高め、商社パーソンとしての幅を広げと懐を深め
ましょう。
私たちは、常に人と接して仕事をしています。
人間的魅力と知性は交渉力、説得力に繋がり、仕事に直接、間接的に繋がります。
シカゴからの帰りの飛行機で”Journey to school”(世界の果ての通学路)という
ドキュメンタリー映画を見ました。
ケニアでは、サバンナを2時間掛け小走り(野生動物を避ける為)で学校に通う少年とその妹。
モロッコの山脈に住む少女は、毎週月曜日4時間掛けて学校に通う。
インドでは、歩けない兄をボロボロ車椅子に乗せ、二人の弟が学校に連れて行く。
映画を見ながら考えました。
彼らに共通するのは、何かを学ぶ事に対する強い情熱。
何のために学ぶのか?
学ぶことには、特別な理由・目的は必要ないのだと思います。
学ぶこと、それ自体に無条件の喜びがある事を思い出させてくれる映画でした。
4月1日の新体制スタートに向けてのプレゼンにも
「プロとは、学び続けて”しまう”人」と書かせて貰いました。
「己の技量を一生かけて磨き続ける覚悟=それを愉しめる」
という事も。
私たちも、常に学び続けましょう。学べる事を楽しみましょう。
その為に大きな助けとなるのが本です。
<あらすじ>
険しい道のりを越えて学校に通う子どもたちと、彼らをサポートする親たちの、それ
ぞれの想いを写し出す。
学習に対する高いモチベーションや家族愛が、雄大な自然の風景と相まって深い感慨
をあたえる。
ケニアのジャクソンはサムブル族の11歳の少年。まだ見たこともない飛行機のパイ
ロットになって、世界を見ることを夢見ている。
長男でしっかり者の彼は毎日、6歳の妹サロメを連れて、ゾウやキリン、シマウマな
ど野生動物が出没するサバンナを小走りで、
15km、2時間かけて学校に通う。毎年、4、5人の子どもがゾウの襲撃によって命を落
とす。両親は2人が無事に学校に通えるよう、毎朝お祈りする。
3000m級の山が連なるモロッコのアトラス山脈の中心部、イムリル谷近くの辺境の地
に生まれたベルベル人の少女、ザヒラ。12歳の彼女は、
家族のなかで初めて学校に通う世代で、字が読めない祖母や両親は、医師を目指す彼
女を全力で応援している。
ザヒラは全寮制の学校“アスニの万人のための教育”に通っている。
毎週月曜日の夜明けに起き、友達のジネブ、ノウラと一緒に22kmの道を4時間かけて歩く。
金曜日の夕方、3人は同じ道を歩いて家に帰る。
インド・ベンガルの13歳の少年サミュエルは、未熟児で生まれたため足に障害がある。
そこで、2人の弟が急ごしらえのオンボロ車椅子に彼を乗せて、1時間15分かけて4km
の道のりを通学する。
近道しようと川を渡れば車輪が砂にはまって立ち往生したり、
人通りの多い道で車輪が外れて動けなくなったり、3人は毎朝トラブルの連続だ。
しかし、彼らは困難も貧乏も笑い飛ばす強い絆で結ばれている。
サミュエルは、同じような障害をもつ子供を助けるために医者を目指している。