交換
少し前の日経新聞のコラム"春秋"より(抜粋)。
取り替えることで、新しい価値が生まれる。
経済活動は、物の交換から始まった。
商いが生じ、利を生む。
昔話の貧しい男は、道で拾った藁(わら)で虻(あぶ)を縛る。
これを欲しがった若殿に与えてみかんをもらう。
次いで布と、さらに馬と換える。
ついに家と田を得て「わらべし長者」となる。
経済だけではない。文化人類学者の山口昌夫さんによると
交換は「人間の存在を何か違ったものに変換していく」という。
(「文化人類学への招待」)
言葉のやり取り、コミュニケーションに交換の起源があり、
人間の社会的つながりを強める。交易や贈り物が人を結ぶ。
元来別だった関係を変えて、新しくするそうだ。
最近、オフィス街で緊張気味の顔をよく見かける。
新入社員が経験するのも、この変換効果かもしれない。
名刺交換は仕事の基本だ。ちっぽけな紙片が情報網や人間関係を広げる。
学生時代とは異なる世界を開き、新しい価値を生み出し、
人間を違ったものに変換してくれる。
何度か、TGIMでも引用しているマット・リドレー著 「繁栄」にも通じます。
4月から新体制が始まり、新しいメンバーも加わります。
異動した人もあり。新人も来ます。
国内でも海外でも、世界の人々と、初めて会う人と、
交換し、変換し、新しい価値を生み出しましょう。
そして変わりましょう。
Change, Yes!!